社内イベントやセミナー、株主総会などでオンライン配信を外部へ依頼しようと数社に見積もりをとった際、その金額差に驚かれたことはないでしょうか?
「A社は10万円、B社は50万円、C社は100万円…」
あまりの価格差に、「安い業者は本当に大丈夫なのか?」「高い業者はぼったくりではないか?」と不安になるのは当然です。なぜ、同じ「オンライン配信」という名目なのに、ここまで提示される金額が違うのでしょうか。
本記事では、数多くの現場を経験してきた配信会社としての視点から、オンライン配信の「見積もりの金額差のカラクリ」と、後悔しないための「失敗しない業者の選び方」を本音でお伝えします。
1. オンライン配信の見積もり金額に「差」が出る3つの理由
結論から言うと、金額の差は「安心と品質へのコスト」の差です。 一見すると同じ「カメラで撮って流すだけ」に見えるオンライン配信ですが、プロの見積もりには主に以下の3点が大きく影響しています。
- 機材のグレードと予備体制(冗長化) 格安業者の場合、家庭用ハンディカムやWebカメラを使用することがありますが、プロの現場ではテレビ放送レベルの業務用カメラやスイッチャーを使用します。最も重要なのは「予備機材」の有無です。万が一、本番中にメインの機材が故障しても、瞬時に予備に切り替えて配信を止めない体制を作るには、当然ながら2倍の機材コストがかかります。
- 人件費(スタッフの人数とスキル) 「当日はスタッフ1名で伺います」というワンオペ体制は安価ですが、トラブル対応力は皆無に等しいです。安定した高品質なオンライン配信を行うには、カメラマン、音声マン、配信管理オペレーター、進行ディレクターなど、専門スキルを持ったチーム体制が必要です。学生アルバイトなのか、経験10年のベテランなのかによっても単価は変わります。
- サポートの範囲と手厚さ 当日のオペレーションだけでなく、事前の会場インターネット回線調査(下見)、進行台本の作成、ZOOMやYouTubeの視聴URL発行・設定代行、そして本番同様のリハーサルまで含むかどうか。これらが「一式」に含まれているかどうかが、見積もり額の大きな差となります。
2. 「安すぎる」オンライン配信業者の追加費用リスク
「予算が厳しいから、一番安いところにしよう」と決めてしまう前に、少し立ち止まってください。相場より極端に安いオンライン配信業者には、安くできる「理由」と「リスク」が潜んでいます。
- 「基本プラン」の中身がスカスカ 最初は格安に見えても、フタを開けてみると「マイク追加は1本〇〇円」「パワーポイントのスライド操作は別料金」「アーカイブ(録画データ)の納品はオプション」など、必要なものを足していくと結局他社より高額になってしまうケースが多々あります。
- トラブル時の保証がない コスト削減のために予備機材を持たず、当日機材トラブルやネット回線の不具合でオンライン配信が止まってしまっても、「インフラの問題なので補償はできません」と言われてしまうリスクがあります。大切な社内イベントや対外的なセミナーで、映像が止まる事故は企業の信頼に関わります。
3. 「高すぎる」見積もりはオーバークオリティに注意
逆に、大手代理店だからといって安心かというと、そうとも限りません。 必要以上に高額な見積もりが出てくる場合、以下の可能性が考えられます。
- 不要なハイスペック機材の提案 例えば数十名規模の社内会議のオンライン配信に、テレビ番組の収録スタジオのような大掛かりなクレーンカメラや照明セットは必要ありません。目的に見合わない「オーバークオリティ(過剰品質)」はコストの無駄遣いです。
- 丸投げによる中間マージン 窓口となっている会社が自社で配信チームを持っておらず、別の制作会社や下請け業者に丸投げしている場合、仲介手数料(マージン)が上乗せされ、適正価格より割高になっていることがよくあります。
4. 信頼できる業者は「打合せ」で決まる!
では、どうすれば適正価格で、かつ安心して任せられる業者を見つけられるのでしょうか? 一番の近道は、「契約前の打合せ(ヒアリング)」をしっかり行ってくれる業者を選ぶことです。
信頼できる業者は、いきなり見積もりを出すのではなく、まず皆様の「やりたいこと(目的)」や「不安な点」を丁寧にヒアリングします。その上で、
- 「この構成なら、カメラは1台減らしてコストを抑えられます」
- 「ここは回線リスクが高い場所なので、バックアップ回線を入れる予算を確保しましょう」
というように、見積もりの根拠を納得できるまで説明してくれるはずです。
HERO IS YOUでは、お客様のご予算と目的に合わせ、過不足のない最適なオンライン配信プランをご提案します。「他社の見積もりが適正か見てほしい」といったセカンドオピニオンのご相談も大歓迎です。 まずは一度、お気軽にお打ち合わせで不安を解消しませんか?

